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旬を育て 旬をいただくしあわせ

更新日:4月17日

静岡市にある小さなビニールハウス。

中を覗くと、春がやってきたと知らせるように、土からアスパラガスたちがニョキニョキと顔を出している。



今回訪問したのは静岡市で農業をする村本陽子さん。

旬の野菜を育て、収穫したものを加工し販売している。


村本さんがアスパラガス栽培を始めたのは今から数年前。

初めて挑んだアスパラガスの栽培は、なかなか苦戦したのだという。


「私が今まで育ててきたのは、ほうれん草とかオクラとか、種を蒔いて1〜2ヶ月くらいすると収穫できるものばかりだったので、収穫までに時間がかかるアスパラガスは本当に未知の作物でした。

毎日が不安で勉強でしたね」


アスパラガスは多年草といって、一度種を蒔いて成長すると、環境に適応していれば約10年ほど収穫が可能な作物だ。最初の数年は、強い株を育てるために収穫は行なわない。そのため、収穫ができるようになるまでには数年を要する。



「最初は小さなポットから始めて、土に移して。農業って1年に1回しか経験できないから、

どんなに頑張ってもその年は1つくらいしかレベルアップできないんですよね。

だから大変でしたけど、やっぱりかわいいですよね。育ってくれるとうれしくてうれしくて。

今年は最初からこんなにいい太さのアスパラが出てきて自分でもビックリしています」


アスパラガス愛に溢れた村本さんだが、元々は農家になるつもりは全くなかったのだという。

それは、村本さんのご両親も農家で、子どもの頃から『農を営む』ということの大変さをずっと見てきたからだ。




「朝まだ真っ暗なうちから畑へ行って、夜遅くまで作業しているんですよ。こんなに大変なのは絶対いやだって思ってましたね。でも、農家にならずに進んだ道は栄養士で、食品から離れたいなと思って選んだ職場も厨房設備機器の会社。結局、なんだかんだ食べ物関係から離れられずにいました。

そのうち両親も年齢を重ねて『手伝って』と言うようになってきた流れで、農業を始めました」


しかし、いざ現場に立つと栽培の経験もなく、

自分は何をしたらいいのかわからずに悩んだ時期もあったのだという。


「本当に何も考えずに始めてしまったので、何もできない自分に落ち込みました。

でも調理の経験を活かして、実家で育てている甘夏を使ってジャムを作ってみたんです。

レシピは母のもの。マーマレードはあまり好きではなかったのに、自分で作ってみたらすごくおいしくできたんです。それを販売していこうと決めました」





その後も加工の仕事や収穫の手伝いなどをしていたが、農業ボランティアをしていたご主人との結婚がきっかけに本格的な栽培を始めた。


「一緒になって種まきから始めてみたら、芽が出ただけで可愛くて可愛くて。

育っていく姿を見ることも、感動というと大袈裟かもしれないけど愛おしく感じました」


作物を育てる楽しさに本格的に目覚めた村本さん。

現在はご両親やご主人ともそれぞれ別々で畑を持ち、それぞれが自分で育てたい作物を栽培しているのだという。


「多分ね、主人と出会わなかったらいつまでもお手伝い程度だったと思うんです。ずっと脇役だったかなと。でも自分で動き出すようになってから色々な人との出会いも生まれたし、農業楽しいなと思えるようになりました。

両親の大変な姿を見てきて農業はやりたくないって思ってたけど、自分の中に農家の血というか、元から持ってるものがあったんだなって思いましたね」



今後は蕪の栽培にも取り組んでみたいと話す村本さん。

蕪を選んだ理由を聞くと「コロンとしていてかわいいじゃないですか」と

笑いながら蕪への愛を語る。


そんな村本さんに農家をしていてよかったなと思う瞬間を聞いてみると

「やっぱり採れたてを食べられることですかね。幼い頃から、旬のものを採ってきてすぐに調理して食べるという生活をしてきているので、それは幸せなことだなと思います」と話してくれた。



 


|今が旬!アスパラのおいしい食べ方





春のアスパラは日の光をよく浴びて緑色が濃いのが特徴。

夏に向けて葉が成長してくると、徐々に緑色が薄くなっていく。

旬は春先〜初夏にかけて。


村本さん:アスパラガスの春芽はそろそろ終わります。

これから夏芽に向けての栽培が始まります。

アスパラガスは10月頃まで収穫があります。

季節ごと味の変化を楽しんでみるのも良いと思います。


◼︎保管方法◼︎

「アスパラは鮮度が味に出やすい野菜です。畑で収穫した瞬間から鮮度がどんどん落ちていってしまうので、できれば調理する日に購入して、その日のうちに食べてもらうのが一番です。もしも保管する場合は、水を入れたコップに立てて冷蔵庫に入れて保管していただくといいと思います」


◼︎調理方法◼︎

「収穫してすぐは柔らかいので、アスパラは捨てるところなく食べられるのですが、日が経つと少し根元が固くなるのでその場合は固いところは切って調理してください」


 

おすすめレシピ




◼︎塩茹で◼︎

「アスパラの甘みを最も引き出してくれるのは[塩茹で]です。切り口から旨みが出ていってしまうので、できればカットせずに丸ごと茹でてほしいです。茹ですぎにはご注意を」


◼︎オリーブオイルソテー◼︎

「オリーブオイルで生の状態からソテーします。少しくらい焦げても気にせずに、蒸し焼きにしていきます。そうすることでアスパラの味がガツンと感じられます。味付けは塩胡椒でシンプルに」


◼︎肉巻き◼︎

「茹でずに生のまま巻いて焼きます。生のまま巻いた方がアスパラの味わいをしっかりと感じることができます」


◼︎アスパラトースト◼︎

「細いアスパラはそのままパンにのせてチーズなどをトッピングしてトーストします。茹でなくてもちゃんと火が通って食感も楽しめるのでぜひ試してみてください」





村本陽子(むらもとようこ)

静岡生まれ。農家の3姉妹の長女として生まれる。

農業の道へは進まず栄養士を志すが、両親が年齢を重ねてきたことをきっかけに農業の道へ。

現在はご主人とVegeBookを起ちあげさまざまな旬の作物を栽培している。


購入可能場所:エスポット静岡東店、じまん市、イベントでの出店など


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